彼氏がロリータです。「好きなこと」に一生懸命な彼氏から学んだこと
彼氏がロリータです。(どーん)
いやいや君、勘違いしないでおくれよ。
ロリータファッションが好きでフリフリスカートロリータギャルを見てムフムフ鼻息荒くしているオタクのことを言っているんじゃないよ?
自らピラピラしたロリータファッションを着て、街を練り歩く、まじのロリータのことだよ!
東京渋谷でロリータファッションコミュニティとやらに参加し、かわいい本物のロリータギャルに混じってウフフアハハとお茶会を楽しんだり、写真会を開催して、写真を取り合いっこする、そんなマジのロリータだぜ。
え、彼女?
彼氏です。(どぅーん)
今日は、私が人生で一番変な人だと思っているけど、「好きなこと」に対しての大きな価値観を与えてくれた彼氏の話をしようと思う!
出会ったときからロリータだった
初めて出会ったとき、その時はフレンドリーでさわやかなお兄さんだなぁ、と思ったよ。
しいて言うなら、NHKの子供番組「おかあさんといっしょ」に出てきて子供と歌を歌ってるあのお兄さんのイメージ。
その時は普通の恰好で、飛行機で隣に座ったことがきっかけで話を始めた。
すると、iPadを取り出し、なにやら写真を見せながら、「見てー!これ僕なんだー♪」
そこには、ロリータが写っていた。
ひらひらしたマリーアントワネットのようなかわいいロリータドレスを身に包み、髪はしっかりセットされ、メイクもそこら辺の女性よりもきっちりと整え、つけまつげをし、かわいらしいポーズを決めている、
女の子。
ではなく、男の娘。
そんな「かわいらしい」写真を、初めて出会ったその日に何枚も見せられた。
正直、( ゚Д゚)ハァ? ってなった。
たぶん、100人いたら99人( ゚Д゚)ハァ?ってなると思う。だって奇想天外だもん。
だけども、私は言い放った。
「かわいいね!」
変な人だとは思ったけど、そこに映っていたロリータは間違いなくかわいかった。
そこら辺の女の子よりかわいかった。だから、素直にコメントした。
そんな私のポジティブなコメントに彼は心底喜んでいた…!あほか。
ロリータは趣味なだけ
ロリータは本当にただの「趣味」で、毎日ロリータファッションを着て仕事にいったりしているわけではないらしい。
ロリータ友達との交流会やコスプレイベントがあるときにだけ、彼はひらひらピラピラのロリータファッションに身を包み、颯爽と出かけていく。
最初はアニメのコスプレを楽しんでいたが、そのうちロリータファッションに興味を持ち始め、
「やっちゃおう!」と思い立ったらしい。
......そして、女の子が好きらしい。
そんな話を聞いて、
変な人だなー、超変なひとだなー。人生で出会った中で断トツ変な人だなー。
と思った。
そして、
自由な人だなー、
というポジティブな印象も受けた。
そして、2週間後に付き合うようになる。今思えば私も相当変わり者だww
ロリータ男子(おっさんだけど)から学んだこと
そんな彼と付き合ってもう5年。
出会ったときは30代後半だった彼も、今は30代後半。相変わらずロリータファッションが好きで、ロリータマガジンを購読し、インスタのアカウントも作ってフォロワーを1000人以上集めている。
ネットではちょっとした人気者。
そして相変わらず、自分の「好きなこと」に一生懸命だ。
彼と5年一緒にいて思ったことは
・『「好きなこと」に一生懸命だと人生が楽しい』
・『「好きなこと」をすることは恥ずかしいことじゃない』
ということ。
私のような一般市民で、周りの目線を気にしまくる凡人から言うと、ロリータファッションを楽しむ30代後半のおっさんなんて、頭おかしい以外の何でもないw
「ちょwww変な服着たおっさんいるんだけどwww」とか「まじワロタ。ロリータファッションのおっさん電車に乗ってる。」とか、女子高校生にツイッターで流されても全くおかしくないくらいの奇抜なことを彼はやっている。
でも、とても楽しそう。
「好きなこと」に正直で、一生懸命な彼は、いつも楽しそう。輝いていて、人生に前向き。
....正直、とてもうらやましい!!!
一度彼に聞いてみたんですよ、
「ねぇ、そんな格好して恥ずかしくないの?」←ひどい
そしたら「批判する人はいるけど、好きだから全然大丈夫!」
あ、そっか。
シンプルなことだけど、「好き」のパワーってすごいんだ。
私もこの人のように自分の見つけた「好き」に一生懸命になりたい。他人の目なんて気にせず、自分の「好き」にまっすぐでありたい。
と心の底から思った。
私の「好き」探し
それから、私の「好きなこと」を探す旅が始まった。
チョコレート、スノボー、映画鑑賞、全部「好き」。だけど一生懸命になれるほどではない。
その時ふと思い出したのが子供のころのこと。
暇なときにずっと自転車で遊んでいたこと。自転車に乗っていろんなところに行ったこと。自転車でいろんなところに行きたい!と強く思っていたこと。
もしかして、私自転車のこと、予想以上に好きなんじゃないか?と思い立って、14万円のロードバイクを購入してみた。
すると、これが大当たり。自転車で100キロ走ったり、会社まで毎朝通勤したり、さらには海外に持って自転車旅行したり、自転車が楽しくてしかたがなくて、一生懸命になった。
「よく自転車で毎日通勤できるね」とか「海外で自転車!?危ないよ女の子なのに!」とか批判してくる人はたまにいる。
そんな時はこう思う。
「好きだから全然大丈夫!」
あの時の彼の気持ち、今ならわかる。
「好き」ってすごいなぁ。パワーだなぁ。「好きなこと」をして生きたいなぁ。
こんなにパワーになるんだったら「人生をかけて好きなことをしたい」なぁ。
そんな風に思わせてくれたロリータおっさん彼氏に、
私は「いつまでロリータ続けるの?もうおっさんじゃん」ときっついパンチの効いたことを言いつつも、裏では本当に感謝している。
本人には死んでも言わないけどね!!!
おわり